ウブドのパサール
ウブドの裏通り |
●芸術の村ウブドへ バリの絵画や舞踊のメッカとしてすっかり有名になってしまったウブドは、3年前とは比べものにならないほどの賑わいに席巻されていた。モンキーフオレストの通 りは人と車があふれ、原宿か夏の清里を見るようだ。それでも、ウブド王宮からパサールと散策するうちに、懐かしさと新しい発見に心を奪われていく。 ウブドのパサールは、デンパサールのそれとは趣も異なり、どちらかといえば観光客相手の雑貨屋の群れといった感じだ。2階の隅々まで民芸品や工芸品の狭い店が連なり、妙なアクセントの日本語で呼びかけてくる。片言の英語まじりでひやかすと流暢な日本語が返ってきたりして、これもまた楽しい。市場の奥の細い通 路で、銀の細工物を売る女性とK夫人、S嬢の熾烈な値段の交渉がはじまる。こうなると、われら男は感心しながら見ているしかない。
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| ●エンジェル・カフェ パサールを抜け細い裏道を行った先の、インターネットで見つけた日本人女性が経営するインドネシア料理の店を訪ねた。名前はエンジェル・カフェ。街の喧騒から外れた静かな一角に、こじんまりとしたたたずまいでそのお店はあった。小さな石段を登ると小柄な女性が出迎えてくれる。オーナーのTOMOYO YOSHIDAさんだ。吹き抜けのテラスのテーブルに落ち着くとさっそくBINTAN BEERとナシ・チャンプルで軽い昼食をとる。周りの竹やぶを抜けてくる風が火照った顔に心地よい。このまま昼寝でもしたい気分だ。 バリでの生活などお聞きしたいことはあったが、ここは通りすがりの旅行者を気取って、再来を約してさりげなくおいとまをする。 |
![]() こんな路地の奥にあります。 |
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●チャンデイダサからトウンガナンへ バリ島東部、サヌ−ルから車でおよそ1時間半ほど行ったチャンディダサ。そこからさらに15分程山手に入った所にあるトウンガナン村。はっきり言って遠い。それでも籠やイカットの本場と聞けば、一度は訪ねてみたい村である。細い山道を行くと突然小さな集落が姿をあらわす。バリ・アガ(原バリ人)と呼ばれる人達の村だ。山間の狭い盆地に萱葺きの建物が寄り添うように並んでいる。入り口の係りに小額の礼金を払って中へ。集会場や作業場などのある500mにおよぶ細長い通 路をはさんで、バリ風の石の塀に囲まれた家が連なる。それぞれの家がイカットや籠の工房になっていて、日本語の看板も目にする。のんびりとした牛の姿や駆け回る犬達、小さな学校の校庭で遊ぶ屈託のない子供達の笑顔が旅の疲れを忘れさせてくれる。足元には大きな牛のフンも。つい踏みつけてしまった欧米人の観光客と、ウンが付いたと大笑する。じつにのどかだ。 |
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![]() 天日で干される籠やトレイなど |
| ●K夫人、おそるべし! 村長さんの家で、ここだけといわれるダブル・イカットを拝見。東京のデパートで展示会を開いた話などを聞きながら品定めに追われるも、ちょっと庶民には手が出ないお値段にひたすら感心。ここは感心だけで許していただくことに。それでも何とかしたいK夫人、他の工房で新たな攻防をはじめる。上げたり下げたり、出たり入ったりの難交渉の末、お気に入りのイカットを手に入れて満面 笑顔。お疲れさまでした。 お目当ての籠類は、本場のプライドか以外と高価でディスカウントもままならず、ウブドのほうが安いと実感。村の雰囲気を楽しんでおいとますることに。 |
![]() ダブル・イカット |
シングル・イカット ![]() |
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●ウオーター・ガーデン チャンデイダサは、海岸沿いの道路をはさんでホテルや食堂が立ち並ぶ静かな街だ。さすがにここまで足をのばす観光客は少なく、ダイビングが目的の人達のメッカのようだ。そんな中のウオーター・ガーデン・ホテルのレストランへ立ち寄る。オシャレなテラスでくつろいだ後、ホテルの中を見せていただくことに。かわいいプールを中心に12棟ほどのバンガローが点在する比較的小さなホテルだが、こまめに行き届いた庭や部屋の調度はさすが。価格もリーズナブルでのんびりと過ごすにはお勧めのホテルだが、ちょっと遠いのが難点か。 ●オダランの行列 |
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![]() オダランの行列 |
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●バリに夢を描く若いふたり ウブドでイタリア料理の店を開きたいという日本人の若いカップルに出会った。はじめてのバリにとまどい気味ながら、それでも夢を熱く語るふたりにすっかり共感。バリの新しい店で再会しようね、などと無責任に励ましたり、バリ人は結構手強いぞ、なんておどしたり。それでもなんとか成功してほしいとの願いから、お店のシンボルのデザイン制作を約束。がんばれ!H君。 ●また来るぞ、バリ島 3年ぶりの駆け足のバリ島。この3年でかなり変わった印象のバリを実感。だが、まだほんのうわべを触ったばかり。これからもマメに通 って、いつの日か残りの人生をゆだねてみたい、そんな気にさせる島である。 2000.10 |
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