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<同棲> 再会の日から一週間ほどたった、ぽかぽかと暖かい小春日和の日曜日だった。
私はアパートの部屋でひとり、気の抜けたような朝を迎えていた。南側の窓から差し込む陽射しが、狭い部屋の壁に大きな亀甲模様を作っていた。 あれからKEIKOとは毎晩のように会っていた。明るい以前の彼女のままだった。そうふるまっていただけなのかも知れなかったが、私にはそれで充分だった。
今朝も、まだ部屋に昨晩の彼女の香りがほのかに残っているようで、私は目を閉じて茫洋とした充足感に浸っていた。 あわてて衣服を着込んでいる私を急かしながら、彼女は抱えていた荷物を部屋の中にほうりだすとニコニコしながら言った。 |
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ひと騒ぎの後にいつもの静寂がもどった。 狭い四畳半の私の部屋に、およそ似つかわしくない大きな物体が鎮座していた。当時大流行していた家具調の大型テレビだった。リモコンもまだ目新しかった頃だ。 一息入れると、KEIKOはそそくさと部屋の模様替えを始めた。カーテンを替え棚を飾り花を活けると、部屋は見違えるように華やいでみえた。私には一度に春が来たような幸せな気分だった。楽しかった。こまめに動き回る彼女がさらに可愛く思えた。 鼻の頭にうっすらと汗を浮かべているKEIKOの顔を見ながら、これから始まる彼女との生活を考えると私の顔に思わず笑みが洩れた。 「ねえ、晩ご飯何にしようか。何が食べたい? そうだ、これからスーパーへ行こうよ。そこで考えよう。」
外で近所の子ども達の声が走って消えた。静かで満ち足りた気分の午後だった。 こうして二人の同棲生活が始まった。
明るい彼女はアパートの住人達ともすぐに打ち解けていった。 きちっと朝食を食べて出勤し、帰宅すると晩ご飯の良いニオイが私を待っていた。 |