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<帰郷> 私たちの新しい生活は、実家の二階の6畳2部屋で始まった。いつのまにか増えた家具類に挟まれての新しいスタートだった。
私はしばらく兄弟の仕事を手伝うことになった。汗だくになりながらの外での仕事は、これまで力仕事などしてこなかった私にはかなりキツイ毎日だったが、それはそれで楽しかった。日増しに浅黒く日焼けした男っぽい私が出来ていった。 KEIKOにも思いがけない日々が続いていた。これまで家族だけの気ままな生活をしてきたので、いつも一緒の姑や頻繁に出入りする私の兄弟や姉妹たちとのやりとりに戸惑っていた。いつもの自然体の彼女はそこには居なかった。なんとか良い嫁を演じようと焦っていた。 一方、姑もはじめての嫁との同居にとまどっていた。気を使うあまりにいつか客人扱いになっていた。 |
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家に居場所の無いKEIKOは、子供たちと外に出かけることが多くなっていった。あても無く狭い街中を散策してみたり、公園で子供たちを遊ばせながら夕方までの時間を潰したりしていた。それが逆に、姑には身勝手な嫁と写ったのかも知れなかった。 やがて、KEIKOは私に不満をぶつけるようになっていた。一方、姑も私に愚痴を言うようになった。 私は、事が大きくならない内に別居することにした。母にはすまないと思いつつも、ふたたび家族だけの生活を始めることにした。わずか半年足らずの同居だった。 その年も押し詰まった12月の中旬、私たちは市内のアパートに移った。二軒続きの平家が6棟ほど並んだ、この辺りによくあるスタイルのアパートだった。 早速近くの幼稚園に長男を入園させた。次男も近所の子供達と家の周りの空き地で泥んこになって遊んでいた。 こうして嵐のような48年が終ろうとしていた。 |